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６年生向けプログラム学習体験講座

　昨年に続き、西部小学校のボランティア協力依頼により６年生全員に対して、コンピューター室で３輪ロボットを使ったプログラム学習体験講座を開催した。

　昨年からずっとコロナウイルス感染防止の為、小学校のほとんどの行事が中止される中で、せめて来年卒業を迎える６年生に対して何か楽しい思い出に残る授業を行いたいと担任の先生方も希望され、当ＮＰＯ法人もプログラム学習体験を生徒たちに行うボランティア活動で協力した。開催時期は６月１６日から１８日の３日間で、１クラス約３０名を感染防止の観点から３グループに分けて各２時間同校のコンピューター室で実施をした。なお、既に小学校ではＧＩＧＡ構想により生徒１人１台のChrombookＰＣを使用する環境は整っているが、今回はコンピューター室の従来型WindowsＯＳを使っているデスクトップＰＣで体験学習を行った。

プログラム学習を行う教材として、当ＮＰＯ法人側で教材提供をした「３輪型ロボット」を使って、生徒各自が講師の指導でプログラムを作成し、完成したプログラムをロボットに転送し、実際にどのように動くのかを体験した。今回も教材として用意をしたテキストを使って、最初にArduBlockソフトでロボットの２つのＬＥＤを点滅させる簡単なプログラムを積み木の様に組立て、それをロボットにインストールをする。するとロボットのArduino基盤の上のＬＥＤが点滅をする事が体験できた。生徒たちも初めて自分の作ったプログラムにより実物のＬＥＤが点滅させる体験が出来て喜んでいた。プログラムの仕組みを理解した生徒たちは、次々とプログラムの数値を変えてＬＥＤ点滅がどのように変化するのかを体験していた。

　次はいよいよ実際に３輪ロボットを動かす為のプログラム作成である。まず最初に講師からロボットの車輪を片方ずつ動かすプログラムの作成を行い、次に両方の車輪を前進・後退させるためのプログラムを生徒たちで各自プログラムを作成する。プログラムが完成したらＵＳＢケーブルでロボットに接続し、プログラムをインストールさせる。そして今度はＰＣとＵＳＢケーブルを取り外して、ロボット単体で動くように９Ｖの角電池を３輪ロボットの電池端子に接続する。そしてスイッチをＯＮにするとロボットが動き出す。これを見た生徒たちは実物のロボットがプログラム通り動くのを見て喜びの声を上げていた。しかし、ロボットを前進や後退、また左右に曲がるプログラムを実行させると、思い通りに行かない場合もある。この点については講師より使用しているロボットのＤＣモーターの特性の違いによりばらつきが生じるので、各自がプログラムを微調整をしながらプログラム通りに動くように調整をする必要があると説明があった。

講師からプログラムの作り方を学ぶ
講師の説明を聞く生徒たち
早速プログラムを作ってみる
プログラム作成に挑戦
女子生徒もプログラム作成
意外と簡単と女子生徒！

プログラム作成中の女子生徒
講師の説明を聞く生徒たち
ロボットを手にする女子生徒
プログラムを入れて床で走らせてみる
プログラム通り動いたか？
特別学級の生徒も参加

　そして最後は、応用問題としてロボットが円形に動くプログラムや三角形や四角形に動くプログラム、ジグザグコースや８の字の様に動くプログラムなどの作成に挑戦をしていた。色々とプログラムを試して見ることによって、失敗からどうすれば目標通りの動作が出来るようになるかなどが生徒にも実体験で学ぶ事が出来たので、いい体験になったのではないかと思われた。
　後日、受講した生徒全員からプログラム学習体験講座の感想文をいただいたが、特に女子生徒の中には最初はプログラム学習に対して余り興味を持っていなかった様だが、実際に自分で体験してみる事により意外とプログラム作成が面白いと感じた生徒の意見が多かった。また、男子生徒は既に何らかのプログラム作成体験をしている生徒たちも何人かいたが、実際にロボットの実物を動かす体験から、もっとプログラムの事を勉強したいと感想を述べてくれる生徒も見られた。もう少し、授業時間があればプログラムの完成度を高くして「８の字コース」や「迷路探査コース」を走らせるプログラム作成体験もさせる事が出来れば、もっと生徒にとってプログラム学習体験が充実したものになっていたと思われた。今回のボランティア活動により生徒のプログラム学習にいくばくかの貢献ができていれば幸いである。

今回のプログラム学習では従来型のデスクトップＰＣでプログラム作成を体験したが、本年度より授業でChrombookＰＣが授業の中で日常的に使われる中で、もし来年度もボランティア活動でプログラム学習体験講座を開催するならば、ChrombookＰＣに対応したプログラム学習の方法を検討する必要があると考えている。