2021年度のロボット工作教室活動について
本年度のロボット工作教室は、プログラム作成やロボットを組み立てる体験が初めての小中学生や成人の方を対象として、6月6日に中央公民館に於いてロボット工作教室の説明会とロボットの展示デモを行いました。その結果、本年度は新型コロナウイルス感染が心配される中、成人1名を含む4名の方がロボット工作教室に参加されました。
6月12日からロボット工作教室が始まり、6コース別に:
①入門編:3輪ロボットの組み立てと制御用電子回路の取り付け・配線
②アドバンスⅠ:「8の字」コースを走るプログラムの作成・走行体験
③アドバンスⅡ:「迷路探査」コースを走るプログラムの作成・走行体験
④アドバンスⅢ:「リモコン」コースで3輪ロボットを動かすためのプログラム作成とリモコン(ジョイスティック方式)の製作
⑤アドバンスⅣ:「障害物回避」コースで、ロボットの先端い取り付けた距離センサーで前方に障害物があると、進行方向を変えて障害物への衝突を避けるプログラム作成体験
⑥アドバンスⅤ:上記の②~⑤までの各プログラムを、機能別に毎回インストールしなくても、統合プログラムをインストールして簡単な操作で各プログラムの機能を切り替えられるようにする、プログラムの学習でサーボモーターを使った四角形の台車に前方に2個の車輪、後ろにキャスター1個を取り付けた3輪ロボットの製作を行いました。講座を行う期間は6月から12月迄の約6ヶ月となります。各コース毎に毎週土曜日に2時間程講座を開催しました。
小学生の方でも、最初は初めての事なのでまずノートパソコンで文字入力が上手くできない方もおられましたが、基本的には出来るだけ文字入力の手間を省くため、プログラムの作成はArduinoIDEソフトを使い、細かいプログラムを直接入力する代わりにArduBlockソフトを使って、プログラムの各ブロックを組み合わせていくだけでプログラムが作成できる方式を採用しています。この方が受講者(特に小学生にとっては)の方にはわかり易く、間違った個所の修正も簡単に出来るメリットがあります。
入門編では、製作する3輪ロボットの組み立てを行いながら、各組み立て過程の中で簡単なプログラムを書いて、LEDの点滅やサーボモーターの動かし方を学びました。組み立てが終わった後は、次のアドバンスⅠのコースから始まるプログラムの作成を行い、最初は模造紙の上に描いた「8の字」コースの上をロボットの先端に取り付けた2個のフォトセンサーで白と黒を感知して、コースに沿ってロボットが走るプログラムの作成体験でした。受講者の方にとっては、初めて自分で書いたプログラムでコースの上をスムーズに走行しなくてコースから外れたり、また8の字の交差点を上手く通過できないなどプログラム作成で困っていましたが、講師やサポートの方たちの指導を得て、上手くコースを走り切る事が出来て大層喜んでいました。
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micro:bitマイコン
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micro:bitを使った3輪ロボット
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makecodeでプログラムの作成体験
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makecodeでプログラムの作成体験
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makecodeでプログラムの作成体験
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makecodeでプログラムの作成体験
次に、当初の講座の中には含まれていませんでしたが、折角プログラムの学習をするならばイギリスの小中学校でも授業の中で使われているmicro:bitマイコンの単体を使って、プログラムの仕組みを学ぶための追加講座を市のまなびぃプラザのデスクトップPCを使って学習しました。この中では前述のArduinoIDEとは違って、新しいmakecodeソフト(micrsoft社)をオンライン環境で使って、micro:bitマイコンを動かすプログラムを作りました。
①縦×横 各5個のLEDマトリックを使ったイメージや文字の表示 ②LEDを左上から右上いの一番上の行の5個のLEDを1個づつ順番に点灯させてから、消灯していくプログラム ③10秒カウントダウンタイマー ④micro:bitの加速度センサーを使った「傾きセンサー」 ⑤同じく傾きセンサーを使った「サイコロ」
⑥micro:bitの地磁気センサーで方角を示す「コンパス」 ⑦タッチセンサーを使った「じゃんけんゲーム」等 micro:bitマイコンのみでも色んなプログラム学習体験が出来ます。
最終日には、当NPO法人で用意をしたmicro:bit仕様の3輪ロボットに、各自がテキストに従って作成したプログラムをmicro:bitマイコンにインストールして、実物のロボットを動かす体験も致しました。
初心者用の「ロボット工作教室」の受講が終えたら、翌年度から「ロボット工作研究グループ」の講座に参加をしてもらい、更に高度なロボット製作やプログラムについて学びます。
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ロボットを動かす体験
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ミニ3輪ロボット
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ロボットの台車と基盤
レポート:S.K