住民基本台帳人口移動報告2022年(総務省統計局)の結果では、東京圏の転入超過数は穏やかに拡大傾向にあるという。転入超過とは、一定期間における転入数が転出数を上回っている状態をいうもの。ある意味、選択された街の結果ともいえる。
転入超過数の多い市町村、全国1位は東京都特別区。千葉県内では、8位千葉市、10位船橋市、14位流山市、16位柏市。0~14歳の転入超過数が多いのは、全国4位流山市、5位印西市、8位柏市、18位千葉市となっている。人口減少が続くなかでも子ども(0~14歳)が転入してきているのは、子育てがしやすい環境が選択された結果となっているようだ。ちなみに流山市の交通広告のキャッチコピーは、『母になるなら、流山市』というもの。
東京一極集中を分析すると、「10代後半から20代まで若者の移動」(ニッセイ基礎研究所レポート)であることがわかってきた。大学入学や就職、転職による移動によって転入超過となっている。大学や専門学校への入学を機に東京圏に移住し、卒業後は、そのまま東京圏で就職し生活していくというようなライフスタイルをとる人が多いということなのだろう。
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行政窓口
また、子育て家族の転居では、子どもが4歳までの転居が大半を占めている。首都圏トップ10エリアでは、0~4歳までが全体の67%を占めている。ライフステージのストーリーを思い描くと、『学校を卒業して就職。結婚して子どもが生まれた。子育ては少し広い家でしたい。でも、通勤も便利なところがいい。子どもが成長してからの転園や転校はさけたい。手に入る価格帯で子育て環境もいい街を選びたい』となるのでは。
街選びのランキングでは、着眼点が異なるごとにランキングが変わる。日経BP総研ウェブサイト「シティブランド・ランキング ―住みよい街2019―」」がまとめた子育てしやすい自治体ランキングでは、全国自治体で、1位印西市、5位流山市となっている。このランキングでは、子育てに関する「住民の評判」と0~14歳人口の比率や伸びをもとにした「実績」が評価の視点。
同じ日経のランキング「共働き子育てしやすい街ランキング2022」では、2位松戸市となった。このランキングでは、「子育て関連施設の充実度」「少子化対策に力を入れているか」を重視。「女性のキャリア支援」、「市役所の男性正規職員の育休取得率」、「移住する子育て世帯への支援策の内容」など、共働き夫婦が子育てしやすいかという評価となっている。
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世代別のおすすめ移住先
鎌ケ谷市では、総人口は2022年4年1月1日現在109,871人、2018年109,919人と48人の減。年齢構成では、65歳以上で令和4年28.6%、平成30年27.8%と0.8%の増加。15歳未満では、2022年11.4%、2018年12.1%と0.7%の減少となっている。 人口増加が都市の発展という“成長神話”がその輝きを失ったときに、私たちの街はどのような未来の物語を紡いでいくのだろう。
うむっさん