かまがや地域情報の窓

　コロナ禍は収まりそうになく、季節性インフルエンザの流行期が始まることで状況は悪化するのではないかとの懸念も生まれてくる。コロナ禍によって経済活動が大きなダメージを受けているが、なかでも飲食業は多くの店舗で閉店を余儀なくされていると連日のように報道されている。チェーンの飲食店はまだしも個人経営では深刻な状況になっている。

　政府のコロナ禍対策として、特に大きな影響を受けた、観光・運輸業、飲食業、イベント・エンターテイメント業に対して、消費喚起として「Go Toキャンペーン事業」が始まっている。「Go To Travel」は宿泊クーポンなどの付与。「Go To Eat」プレミアム付き食事券の発行など。「Go To Event」は割引クーポンの付与。「Go To 商店街」は、イベント開発や観光商品の開発など。が実施されていく予定だ。

政府のGo to campaign

米国南部のソウルフード

　最近のテレビ番組では「食」に関する内容が多いように感じる。そうした番組では「○○は私たちのソウルフードだ！」というフレーズがよく聞かれる。このソウルフードとは何だろう。番組で紹介されているように、その地域で親しまれている郷土の料理、地域特有の料理や子どもの頃から食べていたあの店のあの味。といったもの。

　「ソウルフード」という言葉は、日本では、本来の意味とは少し違って使われて定着しているようだ。「ソウルフード」は、アフリカ系アメリカ人の伝統的な家庭料理で、そのルーツは、アメリカの奴隷制度の中で生まれた料理。ホルモン、鶏肉や豆、青菜などが中心の高カロリーな料理となっている。「ソウルフード」の「ソウル（soul）」は、ソウルミュージックの「ソウル」と同じ使われ方の言葉。

千葉のソウルフード　太巻寿司
千葉のソウルフード　なめろう
千葉のソウルフード　ぬれ煎餅

　日本のソウルフードもコロナ禍や高齢化など、社会環境の変化に大きな影響を受ける。そのなかでも、観光と結びついたソウルフードは残っていくことができるかもしれない。しかし、私たちの身近なあの味は伝承されていくだろうか。作り手も少なくなり、食材も入手し辛くなる。また、嗜好の変化によって姿を消してしまうような場合も多くなるのではないか。せめて、コロナ禍によって地域のあの味やあの店がなくならないような経済的支援などの対策が進められることを願うばかりだ。

うむっさん