米科学雑誌サイエンスに、シロアリが熱帯雨林の植物被害を食い止めているという研究成果が掲載された。干ばつが起こるとシロアリの活動が活発になり、シロアリは落ち葉を盛んに食べて分解を進め、土壌中の栄養分が増える。嫌われ者であるシロアリにも熱帯雨林の物質循環での役割があった。いま、生物多様性の危機といわれ、絶滅してします生物種が多くなっているのが現状でもそんな生き物も欠けてはならない。
また、多様性ということでは、社会や企業などで「ダイバーシティ(Diversity)」が課題となっている。先ごろ、出入国管理法改正が閣議決定がされた。一定の条件の下で単純労働の受け入れが認められる方向のようだ。さらに、帯同する家族についても在留資格を認めるようになるようだ。
しかしながら、外国人雇用では、階層的な職業意識と相まって威信の低い仕事への就労が多くなっているのでは、外国人材の職業威信の底辺化という傾向も見えるようだ。
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生物多様性のイラストより引用
最近の傾向として、白か黒か。善か悪か。好きか嫌いか。といった二元的な思考に陥りやすくなっているのではないか。こうした状況では、多様性を考慮することさえ顧みない。多様な理念や思考よりも外見や形態の差異をことさら際立させる。
私たちのくらしの場は、様々な人々が共生する空間であり対立的な生活感では成り立たない。同調圧力が高くなれば、息苦しさは増すばかりであり、疎外される人たちの幸福度はさらに低下する。
シロアリのような小さな生き物にもそれぞれの特性や機能に応じた役割がある。自然の理に適うよう、一人ひとりの心にレインボーカラーの橋を架けよう。
うむっさん