2014年12月3日に打ち上げられた小惑星探査機はやぶさ2。2018年6月2日に小惑星リュウグウに到達した。当初、10月下旬に最初の着地を予定していたが、2019年1月以降へと延期された。リュウグウ上空の観測では、表面は岩だらけで「砂地の上に岩があるのではなく、大小の岩の集合体でできてる」という。着地に適した平らな場所が予想よりも狭いことから慎重な対応を図ることとなった。
小惑星着陸を目指す「はやぶさ2」(JAXAホームページより引用)
やはぶさ2に搭載されていた小型探査ロボット「ミネルバⅡ-1」が地表面を撮影した。この探査機は、車輪での移動ではなく、内部にあるモーターの回転による反動を利用して、飛び跳ねるように移動しながら撮影する。また、欧州の着陸探査機「MASCOT(マスコット)」は、搭載された、広角カメラ、分光顕微鏡、熱放射計、磁力計などによる観測機器を備え、電池の寿命が尽きる17時間にわたって観測データを送り続けた。その着地地点は、童話を基「アリス・ワンダーランド」と命名されている。
リュウグウは、粗いブロックと岩で覆われ、細かい物質が積もったところがまったく見当たらない。よく惑星の誕生というようなCG画像では、宇宙にある岩石が寄り集まって惑星を形づくるシーンがある。そうした場面を思わせるようなリュウグウの表情だ。 はやぶさ2は、10月15日の着陸リハーサルを成功させ、高度22.3メートルまで接近できた。予定どおり、人工的クレータを作りタッチダウンを行い、地下物質の採取ができれば多くのデータが採られる。そうした知見の積み重ねによって太陽系の成り立ちや地球の誕生や生命の起源などを探る研究が深化していく。
うむっさん