いま、話題のアニメーション映画『君の名は』を観た。映像美に圧倒される。背景画の緻密さや光の明暗、これまでのアニメーションを超えた美しさとなっている。先ごろ行われた、シッチェス・カタロニア国際映画祭で、最優秀長編作品賞(アニメーション部門のグランプリ)を獲得した。興行収入でも記録的な売り上げとなっているようだ。 物語は、男女の高校生の心と体が入れ替わってしまうことから始まる。戸惑いながら、それぞれの入れ替わった時間を過ごす中で、たがいを大切にするという気持ちから、かけがいのない大切な人へとなっていく。そうした気持ちを主旋律にして物語は進んでいく。これまでも体と心が入れ替わったというストーリーは、SFではよくある。 大林宜彦監督の「転校生」(尾道三部作「転校生」「時をかける少女」「さびしんぼう」といわれ尾道市を舞台とした作品群)でも、心と体が入れ替わった物語となっている。 (引用画像は「君の名は」プロモーションサイトより URL:http://www.kiminona.com/index.html) 『君の名は。』では、田舎町の「糸守」に大災害は起きる。主人公たちの活躍で町の人たちは救われるが、そうした記憶は主人公には残らない(SFとしての物語の進行上そうなっている?)。それでも、誰かを、探しているという気持ちがあってずっと探し続ける。そんな思いが「忘れたくない人 忘れちゃいけない人」となって探し続けるが、ある日、ついにめぐり遭う、その時『君の名は』と・・・。 そんな出会いは現実にはないのだけれども、私は日常的に「君の名は・・・」と問いかける。そのあとで「あれ、たしか ○○さんだっけ」となっていくので、ラブストーリーとして展開することは、悲しいけれど 無い。 うむっさん
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