集中豪雨はなぜ



  広島市安佐南区、安佐北区で起きた土砂崩れによって多くの方々が被害に遭われた。お亡くなりになったみなさん。避難を余儀なくされている方々。不安な毎日を送っているだろう多くの方々に心からのお悔みとお見舞いを申し上げます。

独立行政法人 防災科学技術研究所の8月20日時点での
広島市に局地的大雨をもたらした降水システムの立体構造図より
図中の赤球は、土砂災害が発生した安佐南区と安佐北区の位置を示す (引用)

 1時間に最高120ミリ。3時間で217.5ミリという異常な集中豪雨によって生じた土砂崩れ。観測史上最大の降雨量という異常さだった。なぜこんなに雨が降ったのか。気象庁は「バックビルディング現象」が発生した可能性が高いとしている。湿った空気が入り込み、次々に積乱雲が発生し、直線上に並び大雨を降らせる現象だ。

 世界的に各地で発生している異常気象。「極端な気象の出来事が地球温暖化によるもの」と判断することは難しいらしい。記録的な気象の出来事が発生するのは、自然がもつ『ゆらぎ』が重要な要素という。しかし、一部の異常な気象の出来事は、地球温暖化によって、その発生確率が大きく引き上げられていることがわかっている。

 大雨の頻度や強度、大雨による降雨量の増加については、世界規模でみると、減少している陸域よりも増加している陸域が多い可能性が高い。人間活動の影響は確信度が中程度。21世紀には、中緯度の大陸の殆どと湿潤な熱帯域で可能性が非常に高いということが分析されている。

 地球温暖化による気温上昇によって、大気中の水蒸気の量が多くなり、降雨量が多くなるということが起きているようだ。いずれにしても、人間活動が地球温暖化の原因であることには間違いなさそうだ。なかなか進まない、「地球温暖化への対応」を急がなければならないことには違いない。
うむっさん