荻野晃一さん アテネ パラリンピックへ
荻野晃一(鎌ケ谷二丁目在住)さんの、初のパラリンピック出場が決定した。
ウィルチェアーラグビーとは、4肢に障害を持つ人たちの車いすによるチームスポーツ。ラグビー、バスケットボール、バレー、ホッケーなどの要素が組み合わせてあり、バスケットボール用のコートで行われる。ボールは公認のバレーボールを使用する。蹴ることを除いては投げたり、パスをしたり、激しいタックルで攻撃や防御をする激しいスポーツである。
パラリンピックへの出場を決める世界選手権は、各地区の予選を通過した12か国が参加して2002年5月から6月にかけてスウェーデンのヨーテボリ市で行われた。この大会で、日本チームは参加資格のある8位を確保していたものの、ホスト国であるギリシャがチームを結成すると参加できなくなる、という微妙な立場にあった。しかしギリシャはチーム結成を断念したため、このたび日本チームの参加が正式に決定した。
試合は、1チーム4人の選手によって行われ、チームは交代選手を含めて12人以下で構成される。選手は、障害のレベル(車いすの操作やボールを扱う能力)等によって0.5点から3.5点までの7段階にのクラスに分けられ、コート上の選手の持点が8.0点を超えることはできない。
荻野さんは最も障害の重い選手が配置される「ローポインター」。車いすの先端の突き出た部分を相手の車いすにタックルし、動きを止める。重度の選手が動きの軽い選手と激突する。
90年7月、友人と行った海水浴で海中に飛び込み岩に激突、瀕死の重傷を負った。たまたまスキューバーダイビングの人に助けられたが、頭部を強打したために頚椎を損傷、直ちに手術したが回復はならなかった。その後懸命なリハビリに努めたが切れた神経はつながらない。現在も脇から下は完全にマヒしたままである。
だが荻野さんは、このリハビリを通じて元気をもらった、とおっしゃる。10年ほど前からはじめた障害者スポーツとの出会い。今では全国トップレベルのチーム「フェスタ」に所属、日本代表チームではサブキャップテンとして参加する。
右の写真はアテネ出場を決めた仲間たち 荻野さんは右端
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