市役所の屋上から東京方面を見る 2008年9月24日
夏の終わりの豪雨も去り、一雨ごとに秋の到来を実感させる日々となってきた。日差しも弱まり、初秋の爽やかな涼風は一際気持ちがよい。北海道では、はや旭岳など道央の山々が初冠雪し、「今日はとても寒くなりました」などのメール便が届く。富士山の初冠雪では、気象庁と地元富士吉田市では1か月も異なる見解を出した。この頃は、民間の予報や観測もけっこう進んできたためか、どちらが正しいかの判定も難しい。
一年で最も素晴らしい季節の到来であるが、年を経るごとに、「寒い」「暑い」と理由をつけて出不精になっていることに気付く。これでは行かぬと分かりながら、やはり同じことを繰り返す。これが加齢の証なのであろうか。また近頃起きる世間の出来事にも、やたらに憤りを感じる。ある人によれば、このような現象は認知症の始まりとも言われる。そうではないと信じつつ、後世のために今月も気付いた点のいくつかを書き残しておこう。
小泉政権から続く「首相官邸」というメールマガジンがある。福田内閣メールマガジン(第45号 2008/08/28)において、福田総理は次のように述べている。(原文のまま)
このあと、9/4の第46号が最終版である。
一枚のうろこ。福田康夫です。
私の好きな言葉に「龍蛇無鱗(りゅうにへびのいろこなし)」があります。
「龍には数十万枚ものうろこがある。しかし、その中にたった一枚でもヘビのうろこがあれば、それは本物の龍ではなく、ヘビが龍に化けたニセの龍である。」
つまり、いくら立派にみえる政策でも、そこにひとつの嘘があれば、国民の目をごまかすことはできない、ということです。 政治家は、常に、この鋭い国民目線を意識し、さらには、恐れるべきだと思っています。
安全と安心と信頼、これをどう国民の皆さんと共有できるか、私の国民目線にもとづく数々の政策は、きっと国民の皆さんのご理解をいただけると考えています。 国民の皆さんは、政治に安全が確認できなければ安心できません。安全と安心が実感できれば、次には必ず政治を信頼してくれると思います。
来月には、いよいよ国会が始まります。消費者庁をつくるための法案や、物価高などに直面する国民生活の安心を実現するための経済対策など、安全・安心を守るための政策や国際協力のあり方についてしっかりと議論し、すみやかに実施に移します。
安全と安心があってこそ将来への確信を持つことができます。派手さはなくとも、一つひとつ着実に結果を出してまいります。そうした地道な積み重ねだけが、政治や行政への信頼を取り戻す唯一の道であると信じています。(後略)
上記は、退陣表明をした9月1日から僅か4日前に配信さたものである。ここには、退陣を示唆するような気配は何も感じられない。立派な所信表明である。これが4日後には豹変した。国民に大きな嘘を並べたわけである。ズバリ、自らはニセ者の龍であることを暴露してしまった。こんなウソつきにお説教をくらいたくない。辞めるのは当然だったと言えるであろう。
これらの言葉をパッと見て、二つの誤りがあるかと思った。鱗を「いろこ」と読むのかな? 日経ネットで読者の質問への回答があった。
「鱗は『古くはいろこ』とあります。故事成語では、古い読みをする方がふさわしい場合もあります」とある。広辞苑で見て、「いろこ」と読む場合のあることが分かった。当方の認識不足であった。
しかし「龍蛇無鱗」を、福田氏の説明のように「りゅうにへびのうろこなし」と、解釈することは出来ない。「龍無蛇鱗」なら少し妥協できる。これだと何となく分かる。漢文調であり、現代中国語風でもある。だが、このような「故事成語」は、現実に存在しない。もちろんのこと、四字熟語にもないのである。東京大学博士課程に学ぶ中国語教師・王徳東さんからも、下記のような返信がきた。留学生諸君の一致した見解と判断される。
一国の総理が自ら造った言葉? を、自分の好きな言葉と表現した。「龍蛇無鱗」の四文字の誤りに触れた記事は、インターネットサイトの何処にも見受けられなかった。人間は、もっともらしい四字熟語?にも騙されやすいということになる。
一枚のうろこ。
「貧すれば鈍する」か。今回のこの辞任劇でひらめいた言葉はこれだ。人間貧しくなると、頭のいい者でも愚かな行動を取る。心が貧しくなるのだろう。どう見たって、福田氏が金銭的に貧しいとは思えない。福田氏は自分のプライドに拘って、世の中が見えなくなってしまった感がある。
これは正に、「自らを、客観的に見られなくなった」ことを意味することに間違いあるまい。
こんにちは。王徳東です。
確かに二つの言葉を見られませんね!
福田さんの言いたいことを読み終わりましたら、
「龍蛇無鱗」より「龍無蛇鱗」のほうか理解し易いと思っております。
我々は「龍無蛇鱗」派です。 よろしくお願い致します。
故赳夫元総理と康夫秘書 秘書時代に喜代子夫人と 官房長官時代
首相官邸のホームページから
下記は、江戸時代の「かわら版」より抜粋したもの。
呆れた逃亡者とお祭り騒ぎ
家来も民をも見捨てて、一国の大殿様が二代も続けてそのお仕事を放り投げ、逃げ出した国があるという。珍事というか、哀れでとても見ておれんわな。このたびも、殿のご就任後一年にも満たないのに、まこと急なるお達しでござった。それに加え、お家の役目をつかさどる重臣たちを、おん自ら定め直してから僅かにひと月あまり。老中たちも、さぞかし驚かれたことでござろう。
或る日とつぜんに「わしゃあ、バカバカしくて、こんな仕事やっちゃあおれんよ」と、のたもうた。「あとは勝手にせよ」との仰せでこざった。これはちとひどすぎる。だが、戸惑う領民のことなぞは素知らぬふりでごじゃる。ご本人は他人さまの出来事のように、いともサバサバしたご様子なり。
いにしえのころ、二代目は「親の苦労、その子よく知る」と言われ、しっかり者と褒め讃えたものでごあしたが。ちかごろはチト違うようでありまする。
元来お二人さまは甘いあまーいボンボンのお育ちで、苦労知らずでごじゃったのじゃ。そのようなお方さまじゃから、「民の目線」なんぞは、始めからありゃへん。おとこ前はまあまあじゃが、前の大殿様は「一ちゃんが遊んでくれないよ〜」と泣き言を並べ、ご入院召されて雲隠れなされてしまわれた。このたびは「一郎さんがウソついたんだよ」と、これも他人さまに押し付けて、サヨナラアバヨと、いずこかへお消えなさった。
おあとに、賑々しく名乗りでたるは平成の白波5人衆。いかな御仁かと思えば、似たようないでたちで口説をあちこちで声高に叫び、お車の上では、こ本命さまを真ん中にたてまつる。いく日か後に相続が決まれば、仲良し4人衆はそれぞれ重臣に据えるとおっしゃる。支える友藩はと見れば、自己保身まるだしでごじゃる。お国のさきざきなんかよりは、己の配下が欠けたら大事なりと、「租税減免」の策を弄し民のご機嫌とりに懸命なることしきりなり。
つぎなるお殿様は、さきの戦いに敗れた大和の御国をお見事に立て直された、大吉田家の血をも引く三代目さまが登場なされるとの噂がみだれとぶ。大財閥ともいわれる大金持ちのおん曹司でござるか。アキバ界隈では、おさなごが読むというご本が大変お好みともっぱらのおうわさなり。されど口先三寸がお得意で、「言うはいっときの恥じ」がご信条とか。
「やかましい」なるお言葉も、実は優しいお言葉とおっしゃる。かよわきおなごを、若者たちが力づくで輪になって姦しても、「げんきが良くて、けっこう!けっこう!」と申されるお方を助けたもうなり。貧しき領民の心は知らず、放言居士としては極めて著名なお方でござりまする。
さてさて、友藩のダダっ子にまたまた振り回されるか。お祭りさわぎのあとに残るものは…いかなるものか? まことに同情たてまつるものなり。されど領民には、ただただおぞましさが漂うのみ。あな、おそろしきかな。
鎌ケ谷宿 よみ人しらず
ギョーザ担当 中国局長自殺
北京オリンピック開幕翌日の朝、ニフティのホームページに下記のようなニュースが流れた。このときは既に、天洋食品に保管されていた汚染ギョウザが何者かによって盗まれ、それが再販されて、中国国内において食中毒事件を起こしていた。
ほかのサイトでは如何にと、asahi.comやYOMIURI ONLINEを見たが関連記事は出ていない。 おかしいなぁと、ニフティに戻ると先の記事は跡形もなかった。しかし最初に見たときに原文をコピーしておいたので、はっきりと残っている。
2008年8月9日(土)9時12分配信 産経新聞
【北京=福島香織】香港紙星島日報(8日付)によると、
中国国家品質監督検査検疫総局の食品生産監督管理局の●建平局長(42)が2日に飛び降り自殺した。自殺前に司法当局と接触したとの情報もあるという。 食品生産監督管理局は中国国内の食品安全を担う部署。
日本で問題になった天洋食品(河北省)製造のギョーザによる中国国内の農薬中毒事件への対応も、同管理局が責任を負うが、この事件が自殺と直接かかわりがあるかどうかは不明だ。
同紙によると、五輪開幕にあたって自殺については報道統制がしかれているという。また、5日には李長江総局長が検査検疫総局内の規律の徹底を求めたという。
配信先の産経ネットを眺めても、同様の記事は見当たらない。上記の記事にあるごとく、報道管制がしかれていたのに香港紙経由で流れてしまったものと思われる。農薬の混入に関しては頑強に自国での原因を認めなかった中国側捜査当局であるが、天洋食品から当該食品を盗み出した不埒なやからによって、あっさりと混入先は特定されてしまった。こんどはその後始末をつけねばならない。
局長が自殺であるとは断定は出来ない。中国側は今、「密告」を奨励し事件解決に懸命である。有力情報には、30万元(460万円)という異例の高額報奨金を支払う。ちょっとしたサラリーマンの10年分の給与に相当する額である。
こんな矢先に、またまた中国製の粉ミルクに化学物質のメラミンが混入され、中国国内では幼児が犠牲となり、益々広がりを見せている。元々、中国の幼児はミルクではなく、重湯を飲んでいたという。経済の発展に伴い牛乳の消費量が増えた。そんな背景の中で、原料の牛乳を水で薄めメラミンを混ぜ見せかけの蛋白質を増やして誤魔化していた。これが海外諸国に輸出され大変な騒ぎである。
中国のことばかり言っておれない。わが国でも、人間とは思えぬ悪人が後を絶たない。農薬に汚染されたり廃棄すべき事故米を、食用と偽り大儲けを企んだ三笠フーズなる悪徳商人が摘発された。これらの汚染米は様々な食品に加工されて、全国くまなく、学校給食などにも回り既に食されてしまったという。
90数回にわたり該当の業者を調査した農水省役人の不手際も勿論だが、上に立つ担当大臣もまるで他人事で空々しい。この大臣にして、この木っ端役人あり。
大臣を辞めたら議員も辞めるべきなのである。また、総理を辞めたら議員も辞めるべきであろう。議員二世の立候補は原則禁止する! その位のことをやらぬと、この国の政治は変わらない。数代も前の元総理が口を挟み送り込んだ閣僚は、その見識の無さを暴露し、僅か4日で辞任に至った。今の世に、さして知恵も無い元老ぶった人間は不要なのである。 (C・W)
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