新たな出会い・研鑚・社会貢献の場を求めて


      悪は限りなく伝播する !

 
 今年もはや、1年の半分が過ぎた。この区切りの日、6月30日のことを「ハーフタイムデー」と呼ぶそうだ。「一年の半分が終わる日」という意味らしい。この時期は北海道と沖縄などを除いて、日本列島は梅雨の真っ只中にある。鬱陶しい日々ではあるが、この季節に雨が降らねば米なども生育せず、国民生活への影響はまた大きい。
 わが国には梅雨は不可欠と思われるが、冴えない空を眺めてていると心も晴れない。憂鬱な気分にもなり体調の管理も難しいものである。

 あれほど日本国内を騒がせた「毒ギョウザ事件」も、何時の間にやらメディアに載ることもめっきり減ってしまった。その後来日した胡錦濤国家主席は未解決な事件はそのままに、たまたま上野動物園のパンダが死んだ代替わりとして、パンダ2頭を土産として日本側に提供した。これはタダではなく貸与であり、しかもその支払額は2億円というからそれ程有難い話でもない。この日、東京都内であったチベット支援団体のデモや集会では、「チベットのパンダを盗んで、日本の子供をだますな」とのプラカードを掲げる人もいた。

 大きな成果もなく帰国したようにも感じるが、まあ首脳の相互訪問により、相互互恵の関係は構築されつつはあるようだ。極度に冷却した関係は少しずつ溶かしていくしかない。

 中国と関係の深いある民間の団体は、胡主席歓迎の食事会で主席に一編の漢詩を贈った。これが結構おもしろい。
   

  
国は富み、邦と和し 日々あらたなり

  家々は充裕にして  感恩深し

  仁政を施して    王道を行う

  席の暖まる暇なきは 人民の為なり

 

 
この漢詩の行頭の文字を並べると、「国家主席胡錦濤」となる。「中国は富裕と調和に向って日々前進し、人民の生活も豊かになり、深く恩を感じる。指導者は仁政を施し、王道を実践している。席の暖まる暇もないのは、人民のために奔走するゆえである。
 いにしえより、日本は中国から文化を求め学び、月氏の英知をもって、共に幸福をはかってきた。今、素晴らしい中国の旧友を迎え、友好は、波濤の轟音と共に、万代へ流れてゆくであろう」と。これだけ持ち上げられれば、胡主席は(飛び上がって)喜んだに違いない。

 ミャンマーを襲ったサイクロンも巨大な台風であった。死者10万人と言われるが、閉ざされた国の実態は掴めない。続いて「四川大地震」が起きた。亡くなられた方や被災者の方々は、まことにお気の毒である。小中学校の倒壊も多くは手抜き工事であったと聞けば、前記の漢詩も空しく響くばかりだ。ワイロにより手抜きが見逃されてきたのでは、死者も浮かばれない。いわば多くの人々が人災により、貴重な生命を奪われた。

 恐らく10万人に迫ると思われる犠牲者のおかげで、毒ギョウザ事件も、チベット問題も、聖火リレーもかすんでしまった。「毒ギョウザ事件」では、犯人に仕立て上げられた若者が既に処刑された、という噂もある。また四川の被災地を視察した温家宝首相に、「如何に、自分が災害復興に努力しているか」説明するのに懸命で、助かるべき人を放置した現地の幹部もいたと報道されている。

 このような地方幹部が、まだまだ多く存在する中国。現在は搾取社会である。彼らが真に人民の目線に立って仕事をすることこそ、本来の意味での「共産主義国家」と言えるだろう。
 

          

       

          
被災の状況と日本の国際援助隊  読売ニュースから

 
    
いつまで続く食品偽装列島 ニッポン !!   懲りない面々

 
昨年は北海道のミートホープが豚や鶏などを混ぜたミンチ肉を牛100パーセントなどと表示して出荷し、今年3月に社長が実刑判決を受けた。その後、偽装食品の製造や偽装消費期限、産地の偽装などで「白い恋人」や「比内鶏」「赤福」「船場吉兆」などが摘発され営業停止処分となった。

 これで懲りたかと思えば、そうはいかない。まだまだ出てくる。愛知産牛を飛騨牛と偽る「飛騨牛事件」から、民事再生法適用を申請中の船場吉兆がこの5月、客が残したアユの塩焼きなどの料理を別の客に提供していたことが発覚した。使い回しは全店で行われていたというから、言葉を失った。

 船場吉兆などは、おっちゃんには全く関係の無い超高級料亭である。まあ、殆どの人は精々その名前を知っている程度であろう。そんな料亭も「食べ残した料理」を再び出すようでは誰も行くまい。客離れによって28日に廃業の止むなきに至った。女将の「涙の会見」などは見たくもない。

 
超欺瞞商売! 中国産ウナギを国産と偽る !!   これが通れば止められない

 ウナギ偽装で注目を浴びた愛知県一色町は、おっちゃんが在籍した会社の名古屋工場から車で10分程度のところにある。ここのウナギはとにかく旨かった。小さな民家風の店でもウナギだけで商売になる。うな重などはウナギの下にご飯があり、その下にまたウナギがある二重のうな重で、出張などではよく昼食に行ったものだった。名古屋人には、これが自慢の一つでもあった。この一色町を舞台にした偽装販売が発覚した。「聞いたこともない業者のウナギが出回っている」と通報されたところから、全貌が暴かれていく。

 ウナギ販売業「魚秀」(大阪市)と水産業界最大手「マルハニチロホールディングス」の100%子会社の水産物卸業「神港魚類」(神戸市)が中国産ウナギのかば焼きを国産の「一色産ウナギ」と偽って販売していた。この問題では魚秀が5月、神港魚類の担当者に現金1000万円を渡していたことが分かった。担当者は農水省などに対し、「不正に対する口止め料と受け止めた」と説明している。一方、偽装によって得た利益は少なくとも5億円に上ることも判明した。

 偽装の動機について、魚秀は「今年1月に発覚した中国製冷凍ギョーザの中毒事件の後、中国産品が売れなくなったため」と説明。ギョーザ事件後、中国産ウナギのかば焼きは価格が急落し、6月現在、1キロ当たり1800円〜1900円で、国産の4000〜5000円との価格差が広がっている。魚秀は偽装ウナギで今年3〜4月に約7億円を売り上げているが、同省では中国産として販売していれば2億円程度だったとみている。
 一色産ウナギで有名な愛知県一色町は、全国のウナギの約4分の1を生産している。市町村別では全国1位の生産高を誇り、太平洋に面している。今回偽装の舞台に使われた架空の製造会社「一色フード」の所在地は同県岡崎市にある「一色町一色」で、約30キロ離れた内陸部にあり、字名の一色は実在しなかった。(以上読売ニュースから)

 架空会社をかたって中国産ウナギを国産と偽って売る。「過去に例を見ない悪質さ」。農水省の調べでは、魚秀は今年3月から4月にかけて、在庫の中国産のウナギを蒲焼に加工して出荷する際、愛知県「三河一色産」の偽のロゴマークを包装に張って約256トン(約205万匹)を神港魚類に出荷した。そのうち
市場に出回ったのは、少なくとも49トン(約39万匹)という。

 スーパーなどでは、いっとき姿を消していた中国産ウナギの蒲焼も、国産品と並べて売られていたりする。国産品は中国産の2倍以上するようだ。中国産ウナギを指定した食べたことはないが、今回の事件で卸売り業者は「中国産の蒲焼は加工技術の向上で、品質は国産品と変わらない」と言う。食べてその差を見抜ける人がいないなら、この手の偽装はまだまだ潜んでいるに違いない。
 悪質な不正は断じて許せないが、「中国産」というだけで必要以上に不安になることにも、問題がありそうでもある。毒ギョウザ事件直後は、国産を極度に強調していた食品や原材料も、今では「中国産」と表示して売られている。
 味の素などは「中国国内での生産」を堂々と発表し、自社社員を多数送り込み徹底した品質管理を行うとしている。食料自給率39パーセントのわが国としてとるべき王道を歩んでいる。



     
      
         

     
伝染する意味不明の犯罪

 
去る6月8日、歩行者天国で賑わう東京・秋葉原商店街で、静岡からトラックで乗りつけた男が通行人をはねた上に、僅か2分ほどの間に7人を死なせ10人に重軽傷を負わせる事件が発生した。
詳細は既に充分報道されたことゆえ記載を省くが、そのあとに類似犯罪が次々と発生していることに危機感がつのる。

 
ネットの犯罪予告情報、警視庁に事件後100件超

 
事件翌日の9日から12日までに警視庁に寄せられた情報は100件超で、事件前4日間の約10倍に上った。同庁では掲示板に同様の犯行をほのめかす書き込みをした男を山形県警に通報、同県警は12日、同県天童市中里、団体職員大木琢也容疑者(29)を威力業務妨害の容疑で逮捕した。
 発表によると、大木容疑者は8日午後10時過ぎ、自宅のパソコンから掲示板サイト「2ちゃんねる」に、山形市内の楽器店の名前を挙げて「トラックで突っ込んでやる!」などと書き込み、同店の業務を妨害した疑い。「秋葉原の事件のニュースを見て、まねをして書き込んだ」などと供述している。
 警視庁によると、同庁のホームページにメールで届けられたり、110番通報されたりした「犯罪予告」情報は事件前は1日2〜3件だったが、加藤智大容疑者(25)が、携帯電話サイトに犯行予告をしていたことが明らかになった9日から急増。「原宿で連続殺人をする」「13日に渋谷で人を殺す」などの繁華街を狙ったもののほか、「秋葉原で加藤(容疑者)より多い10人殺す」といった書き込みもあったという。

 
僕は秋葉原の犯人と同じ」、歌手マネジャー脅した男逮捕

 
女性歌手のマネジャーに対し、「自分は東京・秋葉原の無差別殺傷事件の犯人と同じ境遇だ」などと脅すメールを送ったとして、大阪府警吹田署は15日、京都市中京区、無職坂井良行容疑者(35)を脅迫容疑で逮捕した。
 発表によると、坂井容疑者は11日午後、歌手の奥井亜紀さん(36)の男性マネジャー(44)のパソコンに、「江坂(大阪府吹田市)に行きます。僕は無差別殺傷事件の犯人と同じ境遇で、事件を起こす動機は十分」などと書いたメールを送った疑い。

 九州の駅で大量殺人」予告の少女、書類送検へ…福岡

 
福岡県警は15日、携帯サイトの掲示板に九州の駅で大量殺人を行うと予告する書き込みをしたとして、同県内のアルバイト少女(17)を近く軽犯罪法違反容疑で書類送検すると発表した。 発表によると、少女は14日午前7時20分ごろ、携帯サイトの掲示板に「九州のある駅で歴史に残る大量殺人をする」などと書き込んだ疑い。「秋葉原の無差別殺傷事件のことが頭にあり、いたずら目的でやった」と話しているという。

「池袋で100人を殺す」ネット書き込みの男逮捕

 
インターネットの掲示板に「池袋で100人を殺す」と書き込んだとして、警視庁池袋署は16日、浜松市南区西町、無職鈴木陽容疑者(29)を偽計業務妨害の疑いで逮捕したと発表した。書き込みは秋葉原の無差別殺傷事件の翌日で、「自分も世間を騒がせてやろうと思った」と供述しているという。

「TDLで客を殺す」書き込みの19歳少年逮捕


 
千葉県警浦安署は23日、栃木県小山市の派遣社員の少年(19)を威力業務妨害容疑で逮捕した。 発表によると、少年は今月15日午前7時50分ごろ、携帯電話の掲示板サイトに「ディズニーランドで客刺し殺してくる」などと書き込み、同日から5日間、千葉県浦安市舞浜にある東京ディズニーランド(TDL)、東京ディズニーシー(TDS)の業務を妨害した疑い。少年は「秋葉原の事件に刺激され、世間を騒がせてやろうと思った」などと供述しているという。

 
上記は、ネットによる殺人予告書き込みだが、現実には毎日殺人事件が発生している。そして、そこには、何らかの類似性が見受けられるようだ近親殺人や凶悪犯罪の増加が目立っている。
 

 
              

 
下記左は、6月18日の朝日新聞夕刊の記事、下は21日の同朝刊、右は21日の同夕刊の記事である。鳩山法務大臣は法に則り、粛々と決断をくだしたわけであり、何もやましい点は無い。死刑廃止論はあるものの、現実は法務大臣の職務を遂行したに過ぎない。
 それを「死に神」呼ばわりしたことに各方面からの抗議が殺到したのは当然であろう。短い言葉で自分の意図するところを表現するのは難しい。もって、自戒の念としたい。(C・W)